昨日の夕方?、初日の一斉投網も無事終わり、予定されていた観光協会の助っ人も風雨でキャンセルとなりまどろんでいました。
15:00頃、不意に役場水産商工観光課の課長補佐から携帯に着信が・・・・・・
通話ボタンを押すのと同時に、自分の中で『しまった!』という叫びが
電話の向こうからはうららかな初夏の夕刻、悪魔のような・・・鬼のような・・・・ささやきが予感どおり聞こえてきました。
課長補佐: 『午後4時頃、トドの回収を行ないたいんだけれど』
自分: 『雨降っているし、波もあるし(ほとんど無い)、強い風もあるし(微風)無理しないほうが』
課長補佐: 『定置番屋の船出して手伝ってくれるというので・・・・』
自分の中でこの切迫した状況をどうやって逃げるか、必死になって考えますが思いつく理由はどれもこれもバレバレ、奥さんや恋人に問い詰められる仲間?同様、男の脳みそはこういう時は役に立ちませんね。
観念しました。
自分: 『わかりました。準備して行きます。』
電話の向こうでは『ありがとうございます』という機嫌の良さげな声。
道中、わざと定刻より遅れて到着するように車を走らせます。
あわよくば、既に終わっていて『手伝うつもりはあったんだよ?でも間に合わなかった』という路線で・・・・遅れた理由を考えますが・・・・やっぱり嘘をつくときの男の脳みそは本当に役立たずです。
なんのこたぁない、皆も遅れていてこれからでした。
熊は居ませんでした?夜のうちに下りてきて食べていたようです。用心深いのは良いのですがそれが悪い方向へ行かなければ?
昨日の状態からすっかり変貌、一晩で100kg以上の肉を平らげたようです。あと1日遅ければ藪の中にこれを引きずり込んでいたでしょうね。
神山水産の親方(右端)も手伝ってくれます。ロープワークが出来る漁師がいると助かりますね。
当たり一体は凄い腐臭、ハンターが2名周囲を警戒します。おそらくどこからか見ているはずです。熊は自分の確保した獲物に強い執着があるので1人でこういう獲物の周りをうろつくのは大変危険です・・・・・・と聞いたような気がする?
若い衆、船外機を操作するこの番屋のN船頭らも船を出し、海上へ引き出すのを手伝ってくれます。
熊、食べやすいように首元まで毛皮をめくり上げていました。
こいつの歯が欲しいという、ブログ仲間のやじおさん、B級しぇふさんを思い出しこの頭だけ切り取って送ろうかと思いましたが、奥さんからヤキが入りそうだし、店が閉店に追い込まれたときの責任は負えないので次回へ持ち越しました。
見事沖合いに引き出し、そのままポイ・・・かと思いきやそうは行かないわけで、港まで曳航し回収です。
ただいま準備中。
無事着艦。
喰っていた熊、きっとこれで人間を恨んでいるでしょう。
いよいよこれから熊とのロックな日々が始まります。
自分が熊連絡をする時間帯は深夜日付が変わる頃から早朝の時間帯です。最も迷惑な時間帯ですが今日はその返礼となりました。
仕返しにまた、見つけ出して出港する頃連絡します。
そして、今度から電話を受けるときは一呼吸置いて・・・・。