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Channel: 知床桜
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送電線点検の護衛

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久しぶりに電力会社からの護衛を受託しました。

時々あるのですが、多くのハンターは正業があるので断る結果となり、自分も例外に漏れず!

しかし今回はまだ本格的に沖に出ていないので手伝います。


調べてみると7年前に手伝ったきりです。

電話連絡で『OK』を伝えましたが、現場は根室という話になり?担当が中標津支社なので声がかかったようです。

上り下りの激しい羅臼と違い、平坦な根室湿地帯ですので少し甘く見ていました。

出発開始直後、牧草地の入り口手前で車を停めて準備していると、トラクターでやってきた農家が因縁を吹っかけてきました。

単純に一時的に停めて、すぐ移動するだけなのですが

『そこおまえの土地か?』

『勝手に断りもなく停めるんじゃねぇよ』と凄んできます。(笑

立場上、揉め事は勘弁なので電力会社社員が謝りますがなかなか素直に帰りませんでして、少し脇で見ていて『こういう嫌な奴がいるんだな』と勉強になりましたね!

法的には方向転換など一時的に利用する際は他人の土地であっても許される範囲であることが裁判で認められています。

ましてや今回の場所は農家の土地ではない道路管理者(国)の土地の一部です。

しかも、今すぐ出入りするのでどいて欲しいという話ならわかりますが、ただ文句をつけに来ただけでした。

狩猟でもそうですがけっこう、こういう嫌な農家に出会うことがありますね!

最初の電柱。

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点検に約5~10分かけます。

この調子で行くと、いつになったら終わる?

根室は鹿だらけで送電線両脇の森は発情期を迎えオスの鳴き声がうるさいほどこだまします。

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社員もあまりの煩さに『日本じゃないみたい』

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ぬた場だらけ!

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森の中は鹿の食べないシダ類が繁茂しています。

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電柱のはたくさんのミノムシのさなぎが・・・『カワユス』

湿地帯なので足の置き場を誤ると悲惨なことに・・でも危なかったのは1度だけ!

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川は流石に橋がありました。

送電塔や支えるワイヤーに倒木が寄りかかっている時は切り倒してどかします。

台風や低気圧が去った後は必ず点検保守で入るようでその大変さを知りましたね!

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緊急性のないものは後日、記録をもとに業者に頼むことも!

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夕暮れ間近、ゴールの鉄塔が見えてきました。

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遥か彼方には花咲の風車群

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点検は終わりましたが、そこからデポした車輌までの林道歩きが思ったよりあり、道中はエネルギー問題に関していろいろと意見を交換!ただの漁師&猟師が込み入った内容を話すので向こうも話してくれましたが、内容は彼の立場があるので割愛させていただきます。

風力発電、太陽光発電、地熱発電、メタンハイドレード、原子力、火力、水力、エネルギーを取り巻く国際情勢、話題は尽きませんでした。

日没間際の牧草地は放牧された牛とエゾ鹿の最強タッグ!

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鹿もよく解っていらっしゃる。

想像以上に長丁場となり、帰路は睡魔との戦い。

腹も減り、我慢できずに標津町の『いしばし』に入って『豚塩焼き定食』を

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量的にナイスなお店です。

今の時代に無くてはならない電力、そのインフラ整備と点検の毎日、電力会社の苦労の一端を見ることが出来て大変有意義でした。

文句を言うだけではなく、協力することも大事ですね!

途上国の発展とともに増大する電力の消費、エネルギー資源の無い日本は否応なしにピンチに立たされるでしょう。

遠くない将来、人口増と発展に伴い、食料とエネルギーの奪いあう紛争が起こるでしょう。

その時の対策を今から考えていく必要があると思います。


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