流氷が無くなったにもかかわらず、海に出て刺し網を揚げるとアザラシが混獲されていない日はありませんね!
今日は赤ちゃんのワモンアザラシが揚がってきました。
そして、地元の小定置網を営む方からもゼニガタアザラシの提供がありました。
これで、道内の海域で見られるアザラシは今期全種揃いました。
もう、しょうがないよね!
さて、同じく地元の定置網漁業者から生きているゴマフアザラシ2頭の提供がありました。
これらは東京農大で小型発信器を取り付けて放流し、移動経路など様々なことを調べるためです。
とっても可愛いつぶらな瞳で見つめられますが、捕まえられる際はなかなかの抵抗ぶりで、手が無くなるところでした!
定置網の中でトキシラズ食い放題コースだったのでしょう。丸々と
していました。
生きたまま後部座席へ積み込みました
その後発信機などを取り付け違う場所で放流するそうです。
様々な考え方があるでしょうが、漁業とこれら海獣類との軋轢は今に始まったことではありません。
ただ殺せばよいというものではありませんし、我々が一方的に我慢することでもありません!
知床が世界自然遺産に登録される前から協力していた自分ですが、漁業とこれらの海獣類が何らかの方策で互いに共存できればとも思います。
今は荒唐無稽な話でも様々な研究を地道に積み重ねることで将来何かの役に立つかもしれません!
もちろん、役に立たない可能性だって多分にあります。
でも科学の世界ってそういうもんでは?
何もやらなければ0%ですが、やることで0.1%でも可能性が見いだされるわけです。
何よりも今後海獣被害は増大することが統計上…判っています。
自然遺産に登録された地域として先進的に漁業者と研究機関が協力できれば、それは決して無駄ではないと考えます。
今後、過激な環境保護団体などに目をつけられるかもしれません、その時に科学的な根拠を何も持たずしてやり合うよりもはるかに違うのではないでしょうか?
でもね、環境大臣にはひっくり返してほしくないと願います。
それをやられたら漁業者と研究機関の長い間築き上げてきた信頼関係は一瞬で崩壊します。
もちろん間に入った自分は惨憺たるものでしょうが!
自分は趣味みたいなものですが、他の漁業者には随分と手間を取らせていてありがたいなと思う自分です。
その成果の一部が
東京農大:小林万理教授
知床ダイビング企画:関勝則氏
を招いて6月1日日曜日午後4時から6時30分羅臼小学校多目的ホールで行われます。