千島火山帯に属する知床半島、大陸のプレート同士がぶつかり合い、台地が裂け地下の奥深くからマグマが上昇し、形成されたわけですがその際、多くの鉱物資源が生成結晶化されます。
金、銀などの重金属類が生成される過程については詳細は省きますが、石英が大きく関係してきます。
金、銀は石英に取り込まれてその多くが金鉱脈=石英鉱脈となって産出し世に出るわけです。
つまり、石英の鉱脈を探せばそこには金鉱脈があるという可能性を示唆しているんですね!
ロマンのある話で、山師と呼ばれる方々がこの鉱脈を探しに川伝いに探したわけです。
さて、羅臼・・・・実は昭和30年代に金鉱脈が羅臼町峯浜町の奥陸志別川の上流部で発見されています。
しかし、採算ラインの1tあたり15g以上というにはほど遠く、5gほど、夢半ばで挫折しています。
ちなみに銀は100gほど、銅も当然含まれた居ました。
現在ではそこに辿り着くのは至難の業というか、廃坑跡地を見つけるのは困難でしょう。
前年、羅臼町共栄町の方からその金山由来の岩石を譲られました。
昨日はそれを持って斜里町知床博物館の地質学者合地先生のもとへ行ってきたわけです。
先生と石オタク同士の語らいをしながら、楽しいひと時を過ごさせてもらいました
金、銀などがどういう過程で石英と結びつき取り込まれていくのかなどわかりやすく説明いただき、どういう見分け方をするかなど大変勉強になったのと、その石が意外と身近にあることを改めて理解しました。
持ち込んだ石英岩です。ちなみにこれには金はほとんど含まれていなくて、よく勘違いされるのは黄銅鉱などですね!
こちらもそうですが、赤く見えるのは鉄分を含んでいるからです。
どちらも、金山特有の岩石です。
こちらは他産地の金鉱石!
こうしてみると、実は羅臼の海岸線や河原沿いには意外と多くの石英岩があり、その中には金も含まれているのかもしれませんね!