ヒグマの襲われました。
3人の重傷者と2人の死亡。
北海道の羆による獣害・食害事件と言えば有名なのは1915年(大正4年)12月に起こった三毛別(さんけべつ)羆事件ですね!
もう一つは福岡大学ワンダーフォーゲル部が襲われた事件1970年(昭和45年)7月に日高山系で襲われ3名の学生が命を落とした事件。
他にも大正12年に起こった5名の死者と3名の重傷者を出した石狩沼田幌新事件や明治11年1月に起こった死者3名重傷2名の札幌丘珠事件がありますが、こちらは古く記録が少ないこともありメディアが振り返らないのでしょうね?
どちらも悲惨な食害事件です。
さて、話は最初の2行のことです。
自分が中学生の時に起こった羆の食害事件、テレビのニュースで見ていた記憶がありその怖さを感じはしましたが、遠い札幌方面の話、周りは熊撃ち猟師だらけの環境で春先は解体風景を見ていたので異国の話のようにも感じていました。
事件は1976年(昭和51年)6月、山菜採りシーズンの真っ盛りに起きました。
6月4日、千歳市支笏湖近くの風不死岳(1,103m)で行われていた伐採作業中に起こりました。
時期的に冬眠しているわけでもなく、作業の機械音が響き渡る中で襲うこと自体が異常ですのでそれまでにクマを執着させる何かがあったのでしょうね?
最初の重傷者です。
そして、翌日にまた同じ熊による2人目の傷害事件が起こります。
もはや、人は怖ろしい生き物ではなく、積極的に狩る生き物として認識しています。
こうなると、もはや熊と人の戦争です。
今でこそ箱罠の性能も良くなりましたが、これは無関係の熊も入る可能性も高く世論が許しません。最後は優秀なクマ撃ちハンターが必要なのですが、現在はそれも世間、役人が許しません。
如何にそういう熊を出さないか、予防するかですが、それも世間は協力してくれませんね(笑
そして、事件は最悪な方向へと向かっていきます。
2人の死亡、1人の重傷。
事件は合計2名の死者と3名の重傷者を出して終わりました。
その後、全ての事件はこの同一個体ということも判明し収束しています。
当時のことですが、事件があっても人は自分なら大丈夫と思うのでしょう。
知床でもそうですが100%安全はありません、無関心を装っていても突然向かってきて事故になる可能性はどこでもありえます。
愛護団体だろうがハンターだろうが人は人です。
三毛別や福岡大学の事件にも匹敵するような悲惨な事件ですが、どういうわけかメディアでは取り上げませんね?
今年も4月になれば早い所は山菜採り、5月6月はピークです。
遭難もそうですが、ヒグマの事故も無ければですが、実は自分も気をつけなければいけないなと時々思います。
昨年は中標津で負傷事故が起きました、2~3年前には標茶町で、知床羅臼で起きませんように