今でこそ、知床での宇登呂では安全なレジャーとして定着した流氷ウォーク!
昭和生まれの地元世代からするとあり得ない光景ですが、発想の転換というか、見事です。
始めたのは宇登呂の移住者ガイドの方だと聞いています。
地元育ちでしたきっとこんな発想は無かったですね!
それほど、危険で悲しい事故が起きています。
一番最近、最後に起こった事故は自分が高校を卒業して間もなく、同世代だったのであまりにも衝撃的で記憶に残っています。
昭和。
まだまだ羅臼はスケソウ漁の豊漁で活気にあふれていたころの話です。
当時はエゾ鹿が爆発的に増えはじめていた頃、狩猟ではメスの捕獲は禁止、オス1日1頭の捕獲制限があった時代です。
流氷が接岸すると良く鹿が流氷の上を歩き、心配した心優しい人が通報し、消防などが仕方なく救助に向かうという光景をよく見ていました。
いい迷惑って言う奴ですが、外から来られると・・・しょうがないかな?
自分達は子供の頃、接岸した流氷の上に乗ってはいけないと家でも学校でも注意されたものです。
理由もきちんと説明されて子供ながらに理解できています。それでも大丈夫と思えば乗りましたが!
大人に見つかれば怒られたものです。
そんな昭和59年(1984年)4月、悲しい事故が起きました。
場所は同じ根室管内別海町走古丹。
流氷見物に向かった20歳の青年3人が行方不明となりました。
氷点下の海水(塩分を含んでいるのでー1~2度では凍らない)
きっと、誰かが最初に落ちて助けようと次から次へと転落したのでしょう。
数秒で体が動かなくなります。
流氷はたくさんの氷が寄せ合っているだけで表面上はつながっているようで実はバラバラです。
当時の彼らの絶望的な状況に何とも言えない気持ちです。
知らないとはいえ、同世代ですからね!
羅臼ほど流氷が身近で無い分、その点の教育がなされていなかったのかもしれません!
詳しい記事が新聞以外では『月刊新根室』に掲載されています。地元紙ですので地元の方は愛読してください。
今の子供は好奇心で流氷に近寄るよりも家でゲームでもしている方が良い世代です。
あれから30年以上が経過し、それ以降は事故のニュースを聞いたことはありません!
しかし、いつまたこういう事故が起きるか?地元ではなく観光客が起こす・・最近見ていてそう感じています。
観光船が流氷帯の中に入っていく光景を見ていると時々心配になります。
観光業者、教育関係者の方々は肝に銘じて欲しいなと!
行政はしっかり責任逃れが出来るように鉄壁の防壁を!