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Channel: 知床桜
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ハーフライフルの限界

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昨日、海況も良く初めてのトド対応に出港しました。

トドの群れは徐々に大きくなり、それに伴って被害の拡大も報告されてきています。

今は羅臼町よりも隣の標津町の方が被害が酷いようですが、我々が許可された海域は羅臼町側、標津町は標津町で何とか頑張って欲しいというのが切なる願いです。海は一緒なので!

現実は甘くなかった!

漁労時は漁船の周りにも平気で近寄るトドに楽観視していました。

引退した経験者らの話を聞くにつけ、海の上は陸の上と違い距離感の誤差が大きく、陸上で100mと思っていても、海上ではその倍の距離があるという話・・・・実際そうでした。

トドの姿を捜しながら航海中!

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陽当たりの良い斜面にはエゾシカの姿が見えます。

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拡大すると4頭は確実に見えています。

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他の場所にもたくさんの足跡が!

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やがて、10数頭の群れに遭遇するも近くにトド捕獲用の定置網があり断念!(調査のため発信機を装着するための定置網)

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その作業を終えて帰港する定置網漁船と乗船する調査員

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こういう場所だと矢先の心配が無いので陸に向かって撃てるのですが・・・・。

やがて、春日町沖に!

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住宅地を背景にたくさんいます。

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20頭ほどの群れが二つ!

住宅地に向かって撃つことはできないのでトドと住宅地の間に分け入る必要があります。

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しかし、船外機ではないただの漁船、海底の地形が判らずうかつに近寄れません!

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それでも、ゆっくりゆっくり近寄りますが水深が10mを切ったあたりから暗礁で突然4~5m位になったりするので心臓に悪い!

普段とは違う動きの漁船に警戒心MAXのトドたち!

イメージ 11

野生の勘なのでしょう・・・・たやすく近寄れるかと思いきや群れが一緒になり逃走開始。

その後もゆっくり走る自分の船にやんわり距離感を維持しつつ、矢先の心配がない方向へ移動。

自分の感覚で距離は100mくらい?

揺れる船、海面から定期的に顔を出すトド、意外とスコープに入れるのは難しく無かったです。(走る鹿に比べりゃ)
激しい発射音とともに銅のスラグ弾が射出されますが、聞いていた距離感の違いに打ちのめされました。

トドの手前で着水する弾!

激しい水しぶきが揚がります。

銃声と手前とはいえ着水する音にトドも反応し一斉に逃げます。

その後も繰り返すのですがまるで届かない!

追い払いには成功したと言えますが・・・・・・

自分達の使うスラグ銃、いわゆるハーフライフル(昔の括りでは散弾銃として扱われる)は狙った場所に入るのはせいぜい100m、誤差が出るけれど倒せるのは150mが限界、それ以上はどこへ落ちるかわからないほど急激に失速します。

ライフルの精度が数百mで射程距離が数キロなのに対しあまりにもお粗末ですが仕方ありません。

自分は既にライフルを所持できる年数を経過していますが、手続きの煩雑さとそのための時間が取れないのでそのままにしていましたが、すぐにでも所持許可を得る必要が出てきました。

数か月先になるでしょうが、春のトキシラズ定置網の被害には対応できるでしょう。

イメージ 12
(帰港後、白い線がトド対応の航跡)

今は悔しいけれど本当の追い払いが限界のようです。

有害駆除では無く狩猟ですべてのハンターが獲れるなら話は早いのだろうけれど、愛護団体は強すぎた!



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