昭和61年(1986年)9月16日未明、北海道目梨郡羅臼町海岸町の小学校が隣接する漁業(現在は民宿経営兼町議)鹿又政義さん宅にメスの羆が1時間ほど籠城し散々荒らし回って出ていきました。
この間、家族7人(子供3人を含む)は2階へ避難し無事だったわけです。
その後、熊は射殺されましたが、全国的なニュースになったことも有り親子熊の射殺といった結果に多くの方が反応しました。
我が身に起きたことならばという自分に置き換えた物事として捉えることが出来ない大人たちの多いことに今も昔も変わらないわけです。
人里で食べ物を探す熊も哀れ・・・・どんな生き物でもそうですが、美味しく、楽に食べ物が手に入るならば簡単に寄ってきます。その時その時に自分にとって都合のよい最良の方法を選択するものです。ましてや利口な哺乳類はそうです。
よく山に木の実が無いからという話を聞きますが、実際に山に入ると決してそうではありません、陽当たりや場所によっては豊富に実っていることが少なくありません!
ドングリどんぐりというおかしな団体が居ますが、何もどんぐりだけを食べているわけではありません!
人里に現れる時点で熊は人に対する警戒心が薄い、無いと言えます。
麻酔・・・人でも専門に麻酔医が居るようにことは漫画のように単純ではありません!興奮状態、体重、年齢、他にもさまざまな要因から適切な量の薬を投与しないとかえって危険になるか、死んでしまうかどちらかでしょうね!
行動半径が狭くても数十キロ、オスだと100kmを簡単に超えるわけです。狭い日本、危険なクマを問題なく放獣できる場所などどこにもありません!
可哀想だと言うあなたの近所に放されたらどうしますか?
アメリカのロッキーマウンテン国立公園と北海道は違います。
本来、熊は人を襲うようにはできておらず・・・それは違うと思います。人を鹿同様に食べ物と認識すれば積極的に襲うでしょう。
銃が開発され明治期にハンターが現れ人を怖いものだと長い間の学習で認識したに過ぎないと思います。それ以前の先住民は遺物からも感じるように熊との戦いだったでしょう。
あなたの家に熊が押し入り、そのまま可哀想だから逃がしてほしいということで放獣されても子供たち含め、隣近所皆が平気、責任はすべて私がとるというならばもはや何も言いません!
『みなさんは野生のクマの恐ろしさを知っていますか。子供たちは夜、一人でトイレにも行けません。夜、一歩も外に誰れない不安の毎日なんです』クマへの同情論に対する現地羅臼町の主婦(31)の思いは、事情を知らない『都会人』への反発でもあった。
人の側、熊の側、どちらに立つのか?
そこに至るまでの経緯をまったく理解しないままその場限りの事柄で想像し批判する。
昨今、よく言われる人が熊の領域を荒らした、熊の土地を奪った!
一見するとまともな意見のようにも感じますが、人も熊も1万年以上前から北海道に居たわけです。
知床にだって知床半島先端部にでさえ縄文時代の遺跡があります。
地球が人を生んだということは自然界に必要としたからでしょう。
生物の世界が弱肉強食である以上、自然の摂理ともいえます。
都会に住んでいると田舎に住む人々は悪のようですが、都会の生活はその田舎の人々によって支えられていることを知るべきです。
日本という国が途上国の恩恵無しには立ちいかないのと同じことです
熊が侵入しない様に・・・利口で力があり刑務所のような高い塀を延々と作らなければ無理な話です。
電気柵もいざとなれば無視して倒します。金網はよじ登り、鹿防止の網ならばなぎ倒すこともできます。
現に羅臼町内においても灯台付近の柵は太い柱ごと倒されました。
人が後退した分だけ野生動物は侵入してきます。至極当然ですね!
田舎の耕作地放棄で野生動物が増えるのも当然です。増えた分だけ新たな縄張りを必要とするわけですから!
昨年あった、2件のクマに関する話題でも賛否が分かれました
知床ウトロ幌別川での駆除は多くの方が見ていたので炎上しました。苦情が相当、知床財団にいったようです。
自分は引き金を引いた友人の心情が手に取るようにわかり心配しました。
批判、これもその場限りのことでしかものを見ていないわけで、ここに至った経緯が全く知られていないこと、知ろうとしないことに問題があります。
特に釧路市内在住のカメラマンはその場のことだけで辛辣な意見を言っていました。
3年以上も前からそレラ仲間のカメラマンたちに人馴れさせられていたわけでエサまで巻かれていた始末、何度も何度も追い払いを繰り返した挙句の苦渋の選択でした。批判的な意見の方々に共通していたのは現場を知らないということ!
紋別での熊も晒されて可哀想という。
農家にとってみれば生活の根幹を揺るがす憎い相手です。農家の立場は考えないのでしょうか?
よく言う柵・・・・このサイズならなぎ倒すでしょうね!なぎ倒すのが無理ならば、穴を掘って侵入します。
家の庭じゃありません!広大な土地、かけられる経費も限度があります。加えてメンテナンスの時間、労力、零細農家ならひとたまりもありません!
新聞で云う電気柵も食べ物に執着すれば気にせずなぎ倒すのを、『北の狩人』さんのブログ動画で拝見しました。
ただ、何でもかんでも殺せばいいというものではないことは確かです。自分の観察したカンペーちゃんのように人との距離をきちんと保つ熊はキムンカムイのままで居て欲しいですしね!
有害駆除で獲られる熊はそれだけ理由があるということを都会人はもう少し理解して欲しい!
あなたの近所に、通学路に、学校、保育園の傍に人を恐れない熊が居着いたとしたらどうなのか?
事故が起こった時、愛護の方は責任が取れますか?
感情的にならずに考えて欲しい!
人を恐れない熊に向かうハンターも命懸けで怖いんですよ!