知床連山、昨年は8月下旬に往復をしようと試みて軽い熱中症にかかりルート中間点のオッカバケ岳で引き返しています。
ただ、時間的には余裕があったので硫黄山側へ下山する分には問題ないことを確認していました。
今年は7月中旬から先週まで週末はほぼ雨、縦走日をひたすら先延ばししていました。
そして、今連休は絶対晴れの予報です。
アクシデントがあった場合を考慮し、予備日を日曜日にして予定を組み、登山計画書も道警に送付。オホーツク振興局にも提出し準備万端です。
えっ?仕事はどうしてるのかって?・・・・・土曜日はセリ値の関係で休業した方が良いという助言を某関係者から戴いており休んでいます。今月だけですけれどね
前日の金曜日も天気は安定し、知床連山はよく見えています。
2013年9月21日午前3時40分頃知床峠を通過したのですが月明かりには知床の山々がくっきりと見えています。
闘志が湧きあがってきました。
午前4時過ぎに出発地点であるウトロ木下小屋に到着しましたが、既に駐車場は満杯で夜明けを待つ登山者でいっぱいです。
尚、時計と一緒に撮影しているのは記録日記の意味も込めていますのでご了承下さい。
理由は今年の遭難騒ぎもあり参考にしてもらうべく最後に述べたいと思います。
午前4時25分、真っ暗な中、一番乗りで出発です。
弥三吉水を過ぎたあたりから登山道が地元業者によって整備されていました。
石は下界の川原か海岸から持ってきたようです。
途中までヘリ?で運んで置いたのでしょうかね?大量に置いてありました。
それにしても仕事とはいえ毎日登って整備して下山する作業は過酷なはず
大沢に取り付いた頃から夜が明けてきていたのですがまわりは真っ白に?
でも晴れるはずと信じそのまま登山を続行しました。
これがのちに大きな判断ミスとなりました。
午前6時25分羅臼平到着。どうしても2時間はかかりますが逆に言うと2時間くらいで登れないと今後の行程は厳しいといえます。
晴れるどころかどす黒く時折、突風気味に吹いてきます。今時点ではまだ軽装。
羅臼岳。午前7時05分着。・・・・・・真っ白
三ッ峰の分岐を午前7時53分通過。ピークは踏まない・・・というか強風で断念。
この時点で自分がやばい状況のような気がしてきました。夜露で濡れた草木に触れ、霧雨に近いガスの中既に全身はずぶ濡れです。
それでも、天気予報を信じ、太陽が徐々に雲を蹴散らしてくれるはずと思っていました。
またずぶ濡れではあったのですが行動による運動で体温上昇が勝っていたこともあり着替えを先延ばししました。
サシルイ岳午前8時30分着。この時点で風はどんどん強くなり、風の当たらない木陰に避難。上半身を全て着替え、用意した防寒着に着替えましたがすでに指先と腕の感覚がいまいちです
でも、晴れるはず?
次のオッカバケ岳までの道中、晴れていればきっと綺麗なお花畑・・・・
オッカバケ岳、午前9時20分着。
晴れる気配なし?この頃から風の強さがおかしい?
羅臼岳方向・・・・・・・・・・・・本当なら良い景色
硫黄山方向・・・・・・・・・・・・本当なら・・・・・・
濃いガスの中、ルートを見失わないように不明瞭な巨岩帯を行きます。ここも晴れていれば綺麗なはず?
二つ池、午前9時40分通過。
池も見えますが、立ち止まっている余裕がありません。強風と横殴りの雨で首から水が入ってくるようになりました。
次の目的地、南岳へ向かうルートで不評だった樹林帯は綺麗に整備されていて、これは助かった。この中は風も弱い。
晴れていれば綺麗だろうなぁ~。カメラは防水機能ですが水滴は払える状況に無いので今後は不明瞭です。
急にあたりは暗くなり唸り声を上げて風が吹きまくり、少しビビリますがもはや行くしかない状況です。
よく判らない所に着いた。濡れているのに強風で小砂利が飛んできます。
風の弱いところに移動して、縦走経験のあるN・Gに電話・・・山の上なので携帯が通じるのです。
どうやら、南岳らしい。午前10時30分。
この強風の中、杭を目印に行けという?
知円別岳分岐へ向かう道中、盆地みたいなところに入ると風もなく・・・きっと晴れていれば綺麗なはず・・・・・・・・・・もう、晴れるのは期待しないことにしました。
樹林帯は風が弱いのでほっとしますが、既に体は冷え切っています。これ・・・・体力の無い人ならヤバイと思った。
このあと、硫黄山側からきた単独の若者と出会いました。唯一の出会いでお互いに情報交換。
硫黄山から知円別岳の間は恐怖だったと言う話し。
『これっていつ遭難してもおかしくないですよね?』
前日、にウトロ側から登り二つ池で夜営し、硫黄山を折り返してウトロ側に戻るそう。
お互いにエールを交換し、停滞によりこれ以上からだが冷えないように別れました。
知円別岳分岐に午前11時15分着。晴れていればこの後、東岳へ寄り道する予定でしたが、ルートが無い上に真っ白な世界・・・遭難必至なので硫黄山方向へ向かいました。
ここまでのルート上、時間を追うごとに天候が悪化し、水は僅か、行動食は取る余裕もなく、まともな休憩を挟まず来ました。
そして、崖伝いに吹き上げる突風の中、最大の難所を通過すべく向かったのです。
画像掲載容量の関係で
つづく、