熊スプレーのアクシデントで1名と救護にあたった2名を置いて、ワシ岩を目指しました。
中央後方に見えるのがワシ岩です。
つづいて、アブラコ湾手前で台地上に上がり知床岬灯台を目指します。
その道中、ヒグマの新しい皮膚片が落ちていました。
裏の脂肪層もまだ残っている状態!
どうやら、羆同士の喧嘩か、事故により死亡した個体の捕食が行われたようです。
熊は共食いをする動物ですが、自然界ではそんなに珍しいことではありませんので、幻想を抱かないように!
回収し、お持ち帰り!これは経緯を説明して知床財団に届けました。
灯台までの道のりを警戒し、登ります。
酷暑ですが、灯台の上は風が吹き抜けていました。
記念撮影を終え、本日の野営地啓吉湾を目指している最中、手前の湾内に海水浴を楽しむヒグマを発見!
でかい!300kgは楽にありそうです。
気持ちよさそう!画像ではイマイチですが金毛です。どうやら有名なここの主『バイソン』のようでした。
ヒグマを見下ろしながら通過し、本日の野営地に到着しました。
すぐに給水の為、作業をしていると、先ほどの『バイソンが海を泳いで岩場をかわし我々の方に現れました。
給水のために集まっていた隊員たちの戻るよう指示し、様子を見ます。
声かけ運動、その他言えない運動で台地上へ移動!
姿が見えなくなり少し安心していると、いきなり近くの台地上から姿を現し我々の方に下りてきました。
今度は撮影などする余裕の無い近距離です。
とにかく我々の方に来たい様子でしたが、のちにこの理由がわかりました。
それでも、騒がしく対応する我々の要求をのんでくれた『バイソン』は台地上に又、上がってくれました。
しかし、姿が見えないということは次の行動の予測がつかないことを先ほど理解した我々は台地上から目が離せなくなり、隊員たちもザックを背負い対応を見守ります。
いたずらに時間が経過し、自分が一人台地上に上がって行方を確認することに!
見通しの悪い草むらを捜索していると、下から呼ぶ声が!
『海!海に居る!』
なんといつの間にか交わして反対方向から海に出ていたのです。
しばらくは、他の熊の可能性もあるので注意はしましたが大丈夫と判断して下がりました。
バイソンは定置網に絡まっているカラフトマスを器用に外しては岩場に持ち帰って食べていたのです。
云わば自分の餌場なわけで、そこに向かうために我々の前を通過したかっただけのようです。
やがて、その定置網の漁業者が乗る船が現れ、熊を追い払いました。きっと、普段はそのままなのでしょうが、我々の身を案じての行為だたようです・・・・ありがとうございます。
クマ対応に追われ、ようやく一息つきました。
夕食の準備!
インスタントラーメンです。
夕日を待つ時間!今度は小熊1頭を連れた大きな母熊が現れました。
母親もちょっと見たことが無いような大きさでしたが反応が素早くあっという間に人を見て逃げて行きました。
昔はこういう熊ばかりでしたね!
しかし、この場所で報告の合った親子は、小熊2頭を連れているはず・・・・・?
そう・・・・おそらくは先ほどのヒグマの毛皮はそのもう1頭の子熊の物のような気がしました。母親の素早い反応はそれらも起因しているような?
沈む夕日、羅臼では見ることが出来ない水平線の夕陽です。
一瞬、大きく煌めきました!
隊長のシルエットと夕陽!
夕日を背景にロマンチックなキスシーンを演出しようとする男子とそれを見つめる『なずな』!
いつの世も、どの世代も、男は阿呆であるという証です。
頼りない電気柵の中で消灯?
隊員たちを中央に集め、スタッフが囲む。
星空が綺麗でしたが、昼間の光景が目に焼き付いていて人を恐れない『バイソン』そして共食いの痕跡・・・・。
3人交代で周囲を照らしては、寝ずの番となりました。
つづく