海の上には様々な物が漂流しています。
その中でも船の航行に支障をきたすのが大型の物!
流氷だったり、流木だったり、大型動物の死体だったり!
昨夜、流木との衝突事故の心に負った深い傷が癒えたころ、別な事故に遭遇!
今度は漂流していた1寸径(直径が3cmほど)、長さが30mほどのロープを勢い良く巻き込んでしまいました。
エンジンが緊急停止するほど!
スクリューに巻き込んでしまい、航行不能状態になり、船体の部品も損傷しましたが、そこは小型船でしたので自力でロープを切断し絡まったロープをほどいてエンジンを作動させ、ゆっくりとなら航行できたので何とかなりました。
海はべた凪でしたのですが、これが時化模様なら遭難です。
実はこのロープの漂流は意外と多いのです。
そして、我々漁業者が見るとそのロープ類がどの漁業で使われているのかが分かりますが、今回のは定置網か養殖漁業のものです。
海で生きる我々にとって漂流するロープ類の怖さは知られたことですが、捨てる漁業者もいるということです。
モラル以前の問題ですね!
今回は自力航行が出来たから良いですが、すこし船が大きくなれば潜水士を使わないと完全にアウトです。
左が今回巻き込んだロープ。
くの字に曲がったのがスクリューを上げ下げする上下管という部品。
右は以前、漂流していたのを見つけ回収したロープ。
断定はできませんが、おそらく定置網のものでしょう。
彼らの船はスクリューに巻き込まないように籠で覆っているので!
ちなみに、船の航行を阻止するためにロープの投げ入れは古くから行われていた海賊行為です。
昔、秋サケ密漁は花盛りの頃は取締船から逃げる密漁船がロープを投げ入れて逃亡を図ったものですし、近年では高名な『シーシェパード』がよくやっていますね!
海に生きるものなら絶対にしてはいけない行為ですが海賊は別です。(緑のレーザーは失明の危険があります)
今年は当たり年だ!