昨年同様、日帰りで知床連山縦走を8月くらいから計画していました。
単独での行動になるので、片道コース・・・・下山後は車が無いので一般車両が通行止めとなる規制期間、つまりバスだけが走り回っている時しか計画できないのです。
そして、天候に恵まれ、漁が休みな時!
ズレにずれ込んで、ギリギリで最終日となりました。
週間天気予報ではとても良かったはずで、天気図を見ても良くて、でも山は別ですね!
午前4時16分、暗い中スタートしました。
羆の生息密度が高い知床の登山道を真っ暗闇の中行動するのはあまりお勧めできないかもしれませんが、この時点で自分より先に先行者が1名居ました。
蜘蛛の巣払いが無いというのがラッキーです。
弥三吉水で先行者に追いついたので話しかけると、帯広の方から来た方(38歳)で自分と同じ単独日帰り縦走者でした。
大沢に張り付いた辺りで強風で、本当に天気予報の言う通り北海道は広く高気圧に覆われ、穏やかに経過するのか?不安になります。
昨年も裏切られたことが頭をよぎる。
案の定、羅臼平に着くととんでもない強風!
ここで、彼女と野営していた探険隊のタマと会う!
お互いに羅臼岳登頂は断念することに!
おそらく、命がけになるし、賭ける意味もない!
縦走開始!
6時40分、三ツ峰分岐通過。
時折、うっすらと太陽が見えるんだけれど、止む気配はない!
稜線上も風が強く、横殴りで視界の確保が難しい。
晴れることを願いながら先へ!
稜線上は高山植物が紅葉の見ごろを迎えていましたが、正直それどころではない状態!
サシルイ岳を7時25分着。
少し岩陰で晴れるのを待つ!
羅臼岳を回避したので時間的な余裕が出来ました。
8時20分、オッカバケ岳着。
同じく、30分ほど休憩し、行動食をとるが、まったく天気が回復るる気配がなく、下山後に晴れるパタ~ンと覚悟を決めました。
8時50分。二つ池に下りると天気が回復しそうな気配?
でもやっぱり無理そうなので、南岳へと向かいました。
ルートは崖の稜線上となるため風が凄い!
やがて、知円別平に差し掛かるころ、急に晴れました
嘘みたいに綺麗!コンデジ写真の腕が良くないので、実際はもっと奇麗で、あまり感動しない自分も思わず声が出た!
東岳と縦走路が見えます。
10時20分、知円別分岐到着。
10時45分、東岳着。知床岳、半島方面を望む!
羅臼側をのぞき込むと、遠くにはスキー場の電波塔が見えましたし、眼下には知円別漁港が!
北方四島は霞んでよく見えません!
相変わらず、羅臼岳方面は強風で雲の中のようです。ちょっとだけ羅臼岳ピークが見えていますが、あそこに立つのは容易なことではないと思います。
硫黄山へ向かうべく知円別分岐をかわし、中の廊下を!
今年、頂上からの滑落死亡事故がありましたが、こうしてみると確かに急です。
頂上に人影が見えました。
昨夜、二つ池で野営した方のようです。
12時10分、硫黄山ピーク!
すっかり晴れ渡りましたね!
頂上で昼食をとっていると、朝追い抜いた帯広の単独縦走の方が第二前衛峰までやって来ました。
12時36分下山開始。
帯広の方とは頂上直下で情報交換をしました。なんと羅臼岳這って登ったそうです。
今年2件の遭難が発生したルート!
赤線が正しいルートで、青線が迷い込んだと思われるルート!
ルート上にしっかりと杭が立っています。春に登った時にもありました。
あらためて思ったのは、普通では迷わない、濃霧でも!
きっと疲労困憊による判断ミスだったのでしょう。
縦走は体力勝負です。
硫黄沢で野営した方に追いついたのですが、昨日も夜も今朝もとんでもなかったそうです。最後の硫黄山で晴れてくれたのがせめてもの救いとか!
でも、行動して野営したのも凄い!
登山口まであと少し、14時13分発のバスが出て行きました。
14時36分、登山口着。看板には事故に関する注意書きがありました。
14時53分発のバスが到着していたので、バス停までの砂利道を走りました。
硫黄山バス利用の宿命ですね!
岩尾別で下車し、ここからまた出発地のウトロ木下小屋登山口まで2~3キロ歩かなくてはなりません!
しか~し、運良く、知床財団の熊パトロールの車が通りかかりました。
道を塞いで『乗せろ!』
送ってもらいました。『N君たちありがとね』
夕暮れの知床連山、お約束の下山後は快晴と言うパタ~ン!
友人二人(S・力君とI・理一郎君)がそれぞれ連山の懐で野営です。羨ましいやら、腹が立つやら!
ウトロの美味しいお店を知床自然センターで教えてもらい、向かったのだが休みでした。
昨年は帰りの道中に鹿と衝突したので今回は慎重に!
また来年にお預けかな?