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マッコウクジラのストランディング

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8月18日金曜日・11:26

町内友人の峯浜Tさんから突然連絡が入りました。

隣町の標津町でダイオウイカが揚がったという話!

何でも全長20mという・・・・それはそれで一大事?

そこで科博の窪寺先生のことが思い浮かんだのだが・・・今居るのか?

連絡先もわからないので北大通しで連絡し、現場へ向かう。

現場到着前に折り返し連絡が北大M先生から入りクジラであることが判明?

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採材採取のためにちょうど良かったのでそのまま向かっている際中に車窓から海を見ると?・・・・・何やらうかんでいる?

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その大きさからクジラである確信を得て関係先に連絡しました。

日頃見慣れているミンククジラやザトウクジラと違いヒゲクジラでは無いことが容易に想像できました。

まず間違いなと判断し、不運な標津町役場の担当者へ連絡しました。

マッコウクジラであることを説明すると電話の向こうで嘆きの声が!

大きなマッコウクジラは漂着した自治体にとって災難とも言えます。

大きすぎてまともな処理ができないのです。

マッコウクジラ…デカいのでは全長18m重さが50tほどになるわけでして!

自分の記憶では根室海峡でのマッコウクジラは羅臼で1例、今回で2例目です。

太平洋側では珍しくないのですが!

19日早朝、寄りかかられた定置網漁業者らが曳航してきました。

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とりあえず、浅瀬に係留!

マッコウクジラはヒゲクジラと違い浮かぶときは横に浮かびます。ヒゲクジラの仲間は腹を上にですが!

その日のうちにナントカしようと役場は試みたようですが、次々と業者に断られ途方に暮れたまま日没。

20日、日曜日・・・・放置プレイ!

21日、勇気ある業者が決まりました。

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尾びれの幅が360cmほどありました。

全長は1460cmと意外と小さい。最初は亜成獣かと思いましたが?

死因ですが個人的な予想です。

実は全身に不自然な傷が無数に?

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背中側

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硬い背びれ

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お腹側

鋭く、強烈な力が加わった痕です。

素人目には人が切り取ったと思いがちですが、生きているマッコウにそんな真似はできませんし、死んだマッコウにわざわざ食べるのも難しい箇所をえぐる理由はありません。そして、豆腐を切るのとはわけが違いほとんどの刃物は役に立ちません

サメ?ホオジロザメがいる海ではありません、アオザメにしても紛れ込むぐらい、モウカザメは漁食ですしそうとうな群れでないとね?
掛けた歯が残っていそうなものですがありませんでした。

結論から言うとシャチでしょうね!他のクジラを群れで襲ってばらばらにしてしまうのを動画で見たことがありますが?

色々な鯨に刃物を入れたことがありますが、一番硬いと思ったのがマッコウクジラ、次いでザトウクジラ、シャチかな?

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標津高校の生徒さんたちが先生と見学に来ました。

色々と話をしましたが骨格標本を作りたいという・・・・。

興味を持ってくれるのはうれしいですね!

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でも、現実的では無いことを説明しました。何よりも役場が許可できないでしょうね

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陸揚げのための準備に取り掛かります。

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全体像が見えてきたので調べてみると、既に大部分の内臓は無くなっていました。

22日火曜日、研究機関へ送る資料の採取許可が下りて採取できました。

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重機が脇で動く中、限られた時間での採取で難儀しましたがなんとか!

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シートの上に移動させてぇ~

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骨があちらこちらから見えています。

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マッコウクジラの骨なら欲しい人が居るかもしれない?そう思いながら見ていました

シートでくるんで、大きなクレーンで吊り上げて無事処理場まで運んだそうです。

標津町は災難でしたが地域柄しょうがないですね!

これが太平洋側なら砂浜に埋めて終わりか、12海里外の海に運んで海洋投棄で済む話です。

なんか…近いうちにシャチが来そうな予感がする!



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