毎年、年に一回決められた日に全国で一斉にオジロワシとオオワシの分布調査が行われます。
行う方は様々な職種の方がいますが基本的に各市町村から委託された地元在住の方々です。
自分も30年間委託されて、ワシの飛来が始まると毎日のカウントが日課となっています。
さて、発達した低気圧がやってきた21日の日曜日午前9時からが全国の各地で一斉調査開始です。
羅臼町では9名が手分けして担当。吹雪の中、目を凝らすわけです。
そして調査票に記入。
のちに集計結果が出るわけで、30年以上に及ぶ調査で分布状況が変わりましたね!
羅臼の海がスケソウダラで溢れかえっていた時代は一極集中型!
数千羽が羅臼に集まっていました。
夜明けと同時にねぐらから一斉に飛び立つワシの壮大さに魅入られて羅臼に移住した写真家の方も居ます。(石井さん)
時代は変わり、今度は根室風連湖や野付半島に分散。
さらにエゾ鹿の死体に依存するようになりました。
このエゾシカに依存する傾向が大きな問題となってのしかかっています。
車輛や鉄道事故による鹿に依存して接触事故に巻き込まれたり、一部のハンターが使用も所持も禁止されている鉛弾を使用し、エゾ鹿を放置するために起こる鉛中毒。
自然界の仕組みで淘汰されるのであれば問題ないですが人の営みで絶滅に拍車をかけるのは残念なことです。
金曜日(2/19)にエゾ鹿の狩猟で尾幌方面を歩いている最中に微妙に不審なオオワシを見かけました。
(画像は本文と関係ないが断らずに借りたにゃぁ~)
注視して観察すると尾羽が鮮やかな緑色に染まっています。
急性の鉛中毒の症状によく見られる状態!
今は同じハンター仲間が自分の代わりに状況を観察しています。
保護活動をするうえで、目的が同じならばあらゆる垣根を越えて協力し合うのが最善の方法です。
狭い了見でいると本来救えるはずの命が救えなくなるのは自明の理。
動物愛誤の世界も国民が迷惑をこうむる政治家の揚げ足取り合戦と同じなのかもしれない