羅臼町のスケソウダラ漁が流氷の接岸とともに一気に激減しました。20年以上も前なら真逆だったのですが、今そのことを知る世代は確実に減ってきています。
なので、とうとうアルバイトの一つが終了、暇を出されました。
こういう時は気持ちを切り替えて、山へエゾ鹿の狩猟にと向かったのです。
現場は釧路管内標茶町から釧路町一帯、一部厚岸町も絡みます。
例年とは違い何度も鹿との出会いがあるのですが遠すぎる上に、敏感すぎてあっという間に射程外へ逃走の繰り返しで、自分はへとへと!
雪が少ないことが多分に影響しています。
そんな中、道路上から離れた山の斜面にエゾ鹿の姿を確認し、忍んでいくために離れた場所に車を停め雪に埋もれた取り付け道路から入ろうとした時です。
前方に黒い犬が見えました。
野犬?
でも、野犬ならたいてい逃げます。
遠目に繋がれているのが解りました
嫌な予感に駆けつけるとそこには信じられない光景が!![]()

人の気配が無いのにたくさんの犬の鳴き声が
最初に見えた犬以外はすべて鉄格子の檻の中に、きっとこの黒い犬はいつも道路方向を眺めては人を待っているんでしょう。![]()

家主がいない空の檻がいくつもありましたが、雪を掘り返す勇気はありません
犬たちが叫びます。お腹がすいているのは明白ですが、何もない!
せめてエゾ鹿でも獲っていれば不要な部分の肉でも放り込んであげたのですが
でも、生きている犬たちの状態はガリガリではない?どういうことか?
雪の上にはかすかに車の跡がありました。
状況から、ブリーダーではなく単なる多頭飼いの気がしました。
飼い主は判りませんがすでに飼育能力は無く放置気味のようです。
いや、生死だってわかりません!
とてもこのままにしておくことができず釧路総合振興局へ連絡すると、担当者から釧路町役場へまずは連絡を入れて欲しいということになり、釧路町役場の環境対策課へ連絡しました。
詳しい住所は地元ではないのでわかりませんが、周りの風景を探しながらだいたいの場所を連絡しました。
釧路市内から標茶方面へと向かう国道上、登攀2車線の終点から100mほど下って右手側の廃屋と化した建物の奥です。
立ち入り禁止の看板・柵もなく、すでに倒産?してから数十年の歳月が経過しているようでした。
日没が迫った夕方、もう一度現場に行きました。
役場がどういう対応をしたのか気になったからです。
車両が進入を試みた後と、たくさんの自分以外の足跡がありましたので現場の確認には訪れたようです。
犬たちはそのままです。まずは現場の状況を把握しどうするか対策を考える感じでしょうか?土地の所有者も割り出さなくてはいけません!飼い主についても同様でしょう。
相手が最悪だった場合うかつに手を出せないわけです。
多頭飼いは人側の病的な物でしょうね!決して人にも人間にも良いことではありません。
飼い主がいるとして、本人は普通に住宅街で暮らし、犬たちは騒音などの問題もあるのでこういう原野に!
犬が可愛いのか?かわいそうだからなのか?自己満足なのか?
はっきり言えるのは犬たちにとってこれは決して幸せな状況ではないということです。
実はこのとき、ドッグフード買ってきましたが、食べさせることで人の所有物であった場合は問題にもなりかねないので与えるのは結局止めました。
現場を去る時の犬たちの悲しい遠吠えが辛かったです。
今は釧路町環境対策課の方からのどうなったのか連絡待ちです。
日没後、家路を急いでいると・・・・・・・・・保護区(昼間のエサ場)から可猟区(夜のエサ場兼寝床)へ大量移動するエゾ鹿を眺め、あまりの警戒心の強さに今年はもう無理かもしれないと思った次第です