昨日、地元の定置網会社から無線局を通じて役場、そして自分にとミンククジラのストランでイング報告が流れました。
この時期になるとそう珍しいことではありません!
なにせ、クジラだらけですからね!
狭い根室海峡でクジラを放置し漂流させると、非常に危険です。
そのため、回収が原則ですが、その方法が確立されているのが世界自然遺産知床らうすの良い所でもあり、費用面での泣き所でもあります。
回収曳航されてきました。
この時点ではお腹の方にガスが溜まって口の方には来ていません。
髭板の採取も併せて行う必要がありこれは助かるなと思っていました。
クレーンが到着するまで時間があるということで自分は一度市場に出荷に行きました
帰ってくる頃には積み終わり、クジラは水産系廃棄物処理場へと運ばれこれから下ろしますので、そこで資料採取です。
この時点でもガスは口の方には来ていません!
全長770cm、体重7800kgのお肉です。
荷台からタイヤショベルで転がして下ろした瞬間!
お腹のガスが一気に舌の中に吹き込んで膨らみ始めました。
もうもうと立ち上がる様々な有毒菌を含んだ埃の中での作業、気の弱い?人は気絶するレベルです
若い女性のミンククジラのようです。
わかる人はわかるかと?・・・汚れは地面の埃で綺麗な時に撮影しとけばよかったですかね。
DNAサンプルの採取作業にすぐに取り掛かります。
脂肪層と肉を30cm四方で切り取り確保!
お腹の方だと危険です。
ちなみにですが刺身でなければ、肉は充分に食せるレベルですが保健所が許さないでしょうね!
本当は自然界で他の動物たちの食料になって行くのが正しい形なのですが、それを許さないのが人の法律!東京湾ならいざ知らず、世界自然遺産ならどこかの人家の無い場所にでも漂着させたいところです。
その方が人も動物も良いはずなのですが!
でも、やったら最後厳罰が待っていますね!
さて問題は荷台から転げ落ちた瞬間にお腹のガスが舌の中に流れ込んでえらいことに
ひたすら『シューシュー』いいながら膨らむ一方です。
髭板を採取しようにも先端部以外は無理な状態。
傍に近寄るのも勇気がいりますね!
しかし、勇者です。
何時どうなるかわからない時限爆弾の元での作業。
固い髭板をわずかではありますが必要分採取しました。
こうなる前に採取して置けばよかったと後悔しきりで、今後に生かしたいと思います。
クジラはやがて施設で発酵処理され骨も残らないそうで、勿体ない話ですが仕方が無いですね!
完全犯罪を望むならここでの発酵処理が一番かもしれません!
今の時代、こうやって刃物をかざすだけで銃刀法違反で訴えることが出来るそうな?困った世の中です。
資料サンプルはSNH(ストランディングネットワーク北海道(北大))へ送付し、各研究機関へと送られます。
クジラなどの大型動物は施設側としてもバラしてくれるならありがたいそうで、このままが一番大変だそうです。
例えば頭骨が欲しいとか言う人らが数名いてくれたら解体することは可能なのですが、自分一人では流石に半日仕事なので無理でした。
飛んでかけてけることが出来る希望者は随時受け付けています。